講演内容:関数データ解析(functional data analysis)では,周期的な変化を持つ経時測定データを複数の観測系列と見なし,各観測系列を関数に加工した後で関数を分析するための方法が研究されている.しかし,各観測系列に含まれるデータがまばら,又はまとまって欠落しているような状況も少なくない.このような状況下では,各観測系列の軌道を正確に予測することが困難になる.そこで,sparse functional data analysisでは,全ての観測系列からの情報を活用して各観測系列に対する軌道の予測を行う.通常,そこで予測されるのは平均を表す軌道である.一方,極値解析(extreme value analysis)の文脈では,リスク評価のために平均ではなく高い分位点に関心がある.我々は,不完全な観測系列の軌道を極値解析の観点から予測するためのモデリング手法を構築する.
講演では,日別最高気温が示す将来の軌道を極値解析の観点から予測する.そのための提案モデルと関連する理論的性質について報告する.本研究は吉田拓真氏(滋賀大学)との共同研究である.
若木宏文・伊森晋平・小田凌也・②橋本真太郎・①門田麗