●●● 談話会 ●●●

2016年度

第11回

日時: 3月 21日(月) 11:50−12:30
場所: 広島大学理学部B棟7階B707教室
講師: Xiaochun Rong 氏 (首都師範大学・Rutgers 大学)
題目: Introduction to Capital Normal University
要旨:本講演は, 北京入試を通じて交流が始まった首都師範大学と広島大学との関係をアカデミッ クな交流にグレードアップしたいという期待のもとに, Xiaochun Rong 氏から広大の数学研究 グループへ首都師範大学の数学研究グループの紹介をしていただこうというものです.
講演後に昼食会を予定しております.
また当日Rong 氏には広島大学トポロジー幾何セミナー(10:40-11:40 at B707) において
題目: Gromov-Hausdorff convergence in Metric Riemannian Geometry
という講演をしていただく予定です. これらは3 月20 日から行われる岡山{熊本{北京{広島代数解析幾何学ミニシンポジウムの最 後の講演にあたります.

第10回

日時: 2月 13日(月) 13:00−14:00
場所: 広島大学理学部B棟7階B707教室
講師: Jorge Mozo Fernandez 氏 (Valladolid 大学・スペイン)
題目: Monomial summability and Pfaffian systems
Tea Time: 14:00−
要旨:In this talk we will define the notion of summability with respect to a monomial, introduced by Canalis-Durand, Mozo and Schafke. We will show a Tauberian-like theorem, that essentially says that summability with respect to two different monomials implies convergence. This notion will be applied to the study of a class of Pfaffian systems, generalizing results of H. Majima in this context. This is joint work with Sergio Carrillo (Univ. Sergio Arboleda, Colombia).

第9回

日時: 12月 1日(木) 13:00−14:00
場所: 広島大学理学部B棟7階B707教室
講師: 山田 裕史 氏 (熊本大学大学院自然科学研究科)
題目: 広田方程式への拘泥
Tea Time: 14:00−
要旨:今から30年ほど前, 私が広島大学の大学院生だった頃,  助教授をされていた脇本實先生から色々教わってヴィラソロ代数のフォック表現についての論文を書いた. シューア函数を用いて特異ベクトルを書き下すというものであるが,  その際当時流行っていたソリトン方程式の広田型微分方程式が自然に顔を出すことがわかった.  論文にはその部分の証明も書いたのであるが, 「本当にわかった」という気持ちになれないまま 30余年が過ぎた.  もう一度きちんと考え直そうという気持ちで話をさせていただく.

第8回

日時: 11月 8日(火) 13:00−14:00
場所: 広島大学理学部B棟7階B707教室
講師: 川野 秀一 氏 (電気通信大学大学院情報理工学研究科)
題目: スパース推定による統計的モデリング
Tea Time: 14:00−
要旨:スパース推定とは,データ発生構造の疎性に着目した統計的推定方式である.近年ビッグデータ解析の一手法として注目を浴び,今後その重要 性がますます高まるものと期待されている.本講演では,正則化法に基づいたスパース推定法、特に lasso と呼ばれる方法について概説する.

第7回

日時: 10月 25日(火) 13:00−14:00
場所: 広島大学理学部B棟7階B707教室
講師: 高木 俊輔 氏 (東京大学大学院数理科学研究科)
題目: F特異点と3次元準射影多様体の一般の超平面切断
Tea Time: 14:00−
要旨:F特異点とは,フロベニウス射を用いて定義される正標数の特異点である. F特異点は極小モデル理論に現れる特異点と密接に関係していることが知られている. この講演では,F特異点論の応用として,正標数の3次元準射影多様体の一般の超平面切断の特異点について議論する.

第6回

日時: 10月 20日(木) 15:00−16:00
場所: 広島大学理学部B棟7階B707教室
講師: 小澤 正直 氏 (名古屋大学大学院情報科学研究科)
題目: 量子測定の数学理論入門
Tea Time: 16:00−
要旨:量子力学の数学的定式化において,観測可能量,状態,時間発展等の概念の数学的定式化は,1930年代より知られてきたが,量子力学において特に重要な基本概念である量子測定の概念の数学的定式化が明らかにされたのはそれより50年以上後になってからであり,まだ,物理学者の間でも広く知られているとは言い切れない.この講演では,この理論の概要とこの理論に基づく「不確定性原理」の新しい定式化を紹介する.

20日の講演に先立ちまして、事前セミナーが開催されます。
日時: 10月 13日(木) 10:00−12:00
場所: 広島大学理学部B棟7階B707教室
講師: ホルガ・ホフマン 氏 (広島大学大学院先端物質科学研究科)
題目: 量子力学の基本と量子測定の概要 ( Fundamentals of quantum mechanics and a overview of quantum measurement )

第5回

日時: 7月 19日(火) 13:00−14:00
場所: 広島大学理学部B棟7階B707教室
講師: 本多 尚文 氏 (北海道大学大学院理学研究院)
題目: Gevrey族の関数の層化について
Tea Time: 14:00−
要旨:Gevrey族に属する解析的対象(延長可能な超分布族や Whitneyジェット等)のsubanalytic site上の層化 について講演者らの結果を紹介する. また、この問題の 最近の進展についても併せて報告する.

第4回

日時: 7月 5日(火) 13:00−14:00
場所: 広島大学理学部B棟7階B707教室
講師: 松木 敏彦 氏 (龍谷大学)
題目: 直交群の3重旗多様体の軌道分解
Tea Time: 14:00−
要旨:標数が2でない体 F 上の split 直交群 G の3重旗多様体(3つの旗多様体の直積)を G の対角的作用に関して軌道分解する。次のことについて話したい。
1.F が無限体のとき、軌道の数が有限になるための3つの旗多様体の条件(偶数次のときは未完成) 2.その場合の軌道分解 3.F が有限体のときに、各軌道に含まれる元の数
G が一般線形群と symplectic 群のときは Magyar-Weyman-Zelevinsky によって研究されている。

第3回

日時: 6月 21日(火) 13:00−14:00
場所: 広島大学理学部B棟7階B707教室
講師: 飯島 優 氏 (広島大学大学院理学研究科)
題目: 双曲的曲線のモジュライの普遍外モノドロミー表現について
Tea Time: 14:00−
要旨:複素数体上の双曲的曲線 (つまり双曲型リーマン面) のモジュライの基本群は, 曲面群への自然な外作用を考えることで, 曲面群の外部自己同形群の部分群と見なすことができます. この講演では, 曲面群をその副有限完備化 (または副 l 完備化) に取り替えた場合, 外部自己同形群内でのモジュライの基本群の位相的閉包の構造について知られている結果を紹介する予定です.

第2回

日時: 6月 14日(火) 13:00−14:00
場所: 広島大学理学部B棟7階B707教室
講師: 宮谷 和尭 氏 (広島大学大学院理学研究科)
題目: p-進超幾何微分方程式とフロベニウス構造
Tea Time: 14:00−
要旨:p-進微分方程式は,ある意味で線型微分方程式と整数論の懸け橋となる数学的対象である. p-進微分方程式そのものは,微分方程式とい う名前の示す通り解析的な対象であるが,これがフロベニウス構造とよばれる構造を持つとき,フロベニウス構造から整数論的な函数を取り出すことができる. ところが,p-進微分方程式のフロベニウス構造を構成することは一般には困難である. (そもそも,フロベニウス構造が存在しないp-進微分方程式もある.) また,p-進微分方程式には,有限階数ではない微分作用素を扱う必要がある等の技術的な困難もあり,その性質を調べることが一般には難しい. 本講演では,超幾何微分方程式が定めるp-進微分方程式がフロベニウス構造を持つことを説明する. また,これから取り出される整数論的な函数が,所謂「有限体上の超幾何函数」という既知の整数論的函数であることを説明する. この意味で,p-進超幾何微分方程式は通常の超幾何微分方程式と整数論的な超幾何函数の両方の性質を兼ね備えた数学的対象である.

第1回

日時: 5月 24日(火) 13:00−14:00
場所: 広島大学理学部B棟7階B707教室
講師: 白石 允梓 氏 (広島大学大学院理学研究科)
題目: 群れの集団運動の数理モデルとLyapunov解析
Tea Time: 14:00−
要旨:群れの集団運動は、微生物から鳥や魚、ほ乳類まで異なるスケールで普遍的に見られる現象である。近年は自己駆動粒子系と呼ばれるミニマルモデルの普及により非平衡統計物理学の対象として自己組織的な性質が研究され、その集団パターンの特徴に注目が集まり、集団運動の力学的特徴とその群れをなす個体運動との関係はよくわかっていない。 本講演では、有限の要素数からなる群れの数理モデルの数値計算によって、カオス力学系理論で用いられるLyapunov解析を用いて集団運動パターンの力学的な安定性を評価し、パターン変化に安定性の変化が現れていることを示す。さらに、各々の集団運動パターンにおいて個体運動の速さ分布の変化が集団運動のパターンの安定性と相関を持つことを示す。


2015年度以前


Last Update: 2017.3.14
談話会委員 西森、大西、古宇田、奥田、岩田

大学院理学研究科数学専攻